架空の「京都府警察本部」まとめ
京都サスペンスとは切っても切り離せない京都府警。作品によって場所も建物も違う、別の世界線(?)パラレルワールド(?)の府警をまとめてみました。尚、本物の京都府警察本部は2023年春の文化庁京都移転に伴い、旧本部の隣に新築移転しました。最新情報はこちらへどうぞ→「シン・京都府警察本部に行ってみた」
京都サスペンスとは切っても切り離せない京都府警。作品によって場所も建物も違う、別の世界線(?)パラレルワールド(?)の府警をまとめてみました。尚、本物の京都府警察本部は2023年春の文化庁京都移転に伴い、旧本部の隣に新築移転しました。最新情報はこちらへどうぞ→「シン・京都府警察本部に行ってみた」
アーチ型玄関のある建物と、掲げられた「京都府警察本部」と「京都府公安委員会」の看板は、まさしく京都サスペンスの牙城にして象徴!!!
山村美紗作品を代表に数多くのドラマに使われ、ファンにとって非常に馴染みのある「ここ」こそが、上京区にある本物の京都府警察本部庁舎の、西側(府庁側)出入り口なのです。
反対側、新町通に面した東口は、上の写真でわかるように、後で庇部分を増築したようで風情はイマイチ。門衛のおまわりさんに尋ねたら、やはり本来の正門は例の看板のある府庁側なんだそうです。そのせいかドラマでこっち側を見た記憶がほとんど無いのですが、2019年4月放映の「未解決の女スペシャル」では、バッチリ京都府警本部として映し出されて感動しました。
1929年(昭和4年)に建てられた近代建築遺産で、耐震性等の問題もあり、北隣の下長者町通側に新庁舎を建設中。旧庁舎となるここは、京都に移転してくる文化庁が使用予定とのことで、この先しばらくはドラマで見ることはできると思われます。(看板も絶対にこのまま残して欲しい!)
「853~刑事・加茂伸之介」における京都府警も、この入り口と京都府庁旧本館が使われております。タイトルにもなっている府警所在地の「京都市上京区下立売通釜座東入(しもたちうりどおり かまんざ ひがしいる)藪ノ内町85-3」を示す「853」住居番号板は貼られておりません。
「探偵・由利麟太郎」世界の京都府警もここで、3話で三津木くん(志尊淳)が拘留されておりました。若村麻由美主演の「京都のテミス女裁判官」では、京都府警はここ、地裁がお隣の旧府庁でした。
藤田まこと亡き後、橋爪功が音川音次郎を演じた「新京都殺人案内」では、玄関アーチの張り出し部分は間違いなく本物なのに、 後ろの建物部分は、こちらもよく見るロケ地、龍谷大学大宮学舎の北黌(こう)という驚異の合体技!!!
「ホンボシ」の画像加工(ローム記念館参照)に並ぶ、大胆な犯行だったことは記憶に新しいです。
京都府警察本部のはす向かいには京都法務合同庁舎があり、こちらは「赤かぶ検事奮戦記 京都転勤編」でズバリ京都地方検察庁で登場します。大抵は建物と入口の庁舎名板が映るだけですが、「京都殺人調書」冒頭に自転車通勤の主人公(山口智充)が正面玄関に入って行くシーンがあります。
本物の京都府警察本部のお隣にある京都府庁旧本館。こちらも数え切れないほど多くの作品で、京都府警として登場しています。「赤かぶ検事奮戦記5」では、玄関先にパトカーだけでなく、ポリスまろんの着ぐるみが居る周到さで、「ここは府警本部!」をアピールしています。
「相棒・特命係、西へ!」では玄関は京都府警察本部の本物、内部はここが使われています。
「刑事ゼロ」の京都府警察本部もここで、初回スペシャルでは正面入口と階段と廊下、更にお隣の京都府庁府議会棟屋上が確認できました。「赤かぶ検事奮戦記7」でも、正面入口、階段、中庭に面したベンチ等建物の各所が使われています。「ハンチョウ〜神南署安積班〜」S3-6話でも京都府警になっています。
昔の小学校の渡り廊下みたいな、レトロな木造瓦葺の駐車場側出入り口は、ちょっとした立ち話のシーンに活用されています。
「スペシャリスト」の京都府警は、中京区にある京都市役所の本館。こちらも歴史ある建物です。外観はそのままに、耐震補強工事、バリアフリー化を施されました。
「遺留捜査」「IP〜サイバー捜査班」の京都府警は、大津市にある滋賀県庁舎本館。県を代表する近代建築で、堂々とした外観とともに、シンプルで美しいステンドグラスのある中央大階段付近が、撮影の定位置です。
上川隆也が主人公を演じる「佐方貞人シリーズ・最後の証人」では、米崎地方裁判所になっています。
「科捜研の女」でおなじみ過ぎる京都府警本部こと、南区にある積水化学工業京都研究所。直線的なビル建築と独特な床の模様が目を引きます。
「京都地検の女」では京都地方検察庁になっており、マリコさんと土門さんが反省会をしている件(くだん)の屋上では、初期の頃はあやさんと北村さんが話をしています。
西京区の京都大学桂キャンパスにあるローム記念館が、「ホンボシ~心理特捜事件簿~」における京都府警本部。
かつてない非常にスマートで近代的な京都府警でしたが、驚くべきことに外観が、府警と記された銘板を描き足すレベルじゃない画像加工をされており、 現物を見に行って初めて「2段足してある!」ことに気が付きました。
階段と緩やかにカーブするフロアが美しい建物内部も、「ホンボシ」でおなじみです。
「京都地検の女」に出てきた府警本部は、北山の京都府立総合資料館。近くに新築移転して「京都府立京都学・歴彩館」として生まれ変わり、こちらは現在は閉館中。閉ざされた門の外から、見覚えある外観を撮ることができました。「京都地検の女」では「中京警察署」も良く出てきますが、こちらはどこか不明です。
建物左側も見覚えありますが、こちらは「その男、副署長」の河原町警察署です。ここで船越英一郎(オタク)がご機嫌で「ラムのラブソング」を歌いながらホースで水撒きをしているシーンが印象に残っています。
2024年7月追記 現在工事中の資料館の跡地ですが、住宅展示場やカフェ、ドッグラン、イベントスペース等に用いられるとのことです。
「おみやさん」の鴨川東署の外観として使われているのは、北山大橋東詰にある京都府建設交通部京都土木事務所。北大路橋から北山大橋までの鴨川左岸(東側)堤防上にある散策路で、桜の名所「半木(なからぎ)の道」のすぐ近くです。
初期の頃の「おみやさん」では、鴨川東署として出町橋西詰のマルハン本社ビルの外観が使われました。「狩矢父娘シリーズ」の夏目くん(原田龍二)が文化部記者として所属する、京日新聞京都支局でもあります。
※「おみやさん」2016年スペシャルでは、京都府庁旧本館が京都府警察本部になっています。
「科捜研の女」S16最終回スペシャルで、一瞬映る桂川警察署の外観になっていたのは、上京区の旧京都中央電話局西陣分局舎。中央のトルソー部分が署の銘板に加工してありました。「遺留捜査」 では内部と玄関先で撮影が行われています。
東映太秦映画村の映画文化館の玄関は、「京都迷宮案内」を始めとする多くの作品で京都府警になっています。「映画の女神像」のある「映画の泉」前は、修学旅行の団体撮影スポットですが、劇中では小道具「家族やカップル、グループでのスナップ写真」の場所して良く目にします。
「最強のふたり」の京都府警察本部となったのは、左京区の京都工芸繊維大学の3号館。前身である京都高等工芸学校の1930年(昭和5年)に建てられた旧松ヶ崎校舎本館です。設計は同校図案科教授の本野精吾。栗原邸(旧鶴巻邸)も手がけています。
「刑事ゼロ」10話の京都府烏丸警察署は、大阪府茨木市にある藍野大学でした。(8話の入口シーンとは違うような…)
「京都南署鑑識ファイル」の南署は、何故か千葉県流山市の水道局でした。京都ロケはもちろんありますが、「京都っぽい雰囲気の場所」として上野東照宮や中山法華寺が出てきて、ロケ地巡りファンは惑わされました。