S15-9
19. 妙満寺
山村美紗作品でも
前回の栗原邸(旧鶴巻邸)が使われたS15-9話で、イラクサの生息地を探すシーンで、宇佐見さんと亜美ちゃんが入って行ったのが岩倉にある妙満(みょうまん)寺です。いわゆる観光寺ではありませんが、山村美紗の小説「娘道成寺殺人事件」(墓地で死体発見!)でここを知りました。
かなり広い
戦火に秀吉の都市計画と度々移転を余儀なくされ、この地には近年(昭和43年)になって移ってきたそうですが、なかなか広くて立派なお寺さんです。特に目を引くのが画面にも映った特徴的な塔で、これは境内にある仏舎利塔でした。
イラクサを探していたのは本堂の脇
外壁に釈迦像486体が奉安された妙満寺仏舎利大塔
安珍清姫の鐘
観光的な見どころは、俳諧(俳句)の祖といわれる松永貞徳が造営した「雪の庭」という枯山水の庭と、本坊展示室にある「安珍清姫の鐘」と言い伝えられる鐘(写真撮影禁止)です。妙満寺HPによると紀州の道成寺から清姫の怨念を恐れ打ち捨てられていた鐘が、秀吉の家臣の仙石権兵衛によって都に持ち帰られ、妙満寺の日殷大僧正の法華経供養で怨念を解かれ、鳴音美しい霊鐘となったとあります。
妙満寺の(普通の)鐘
思ったよりもずっと小さくて、「〽鐘に恨みは数々ござる」の安珍清姫の鐘ったら、能や日舞の家元(後継者)争いで、「鐘入り」の見せ場に絶対に殺人事件が起こるアレでしょ?入れないじゃん!と、残念なサスペンス脳人間は感想を漏らすのであった。