S1-1
16. 東寺北側の国道114号線オーバーパス
京都駅の西側
役者さんたちが撮影スタジオを出て演技をする、所謂「ロケ地」とは違って、場所や状況を示すイメージカットとして使われる特定ポイントが、京都市内にはいくつか存在します。
サスペンス好きなら一度は目にするシーン
こちらはその代表的なひとつである、東寺(教王護国寺)に沿って南北に走る国道114号線(大宮通)の陸橋。下はJR東海道本線と山陰本線。線路をまたぐ道路の橋だから跨線橋が正しいかな?上を東海道新幹線が走るけど、オーバーパスでいいか。道路脇の茂みは、京都水族館や京都鉄道博物館のある梅小路公園で、カメラポジションは水族館手前の大宮木津屋橋交差点東側の路上です。
大宮木津屋橋交差点(右は京都水族館)
東寺の五重塔のおかげで、京都であることがひと目でわかる上、向こうから陸橋の頂点に車両が現れ、こちらに向かって坂を下って来る、スピード感あるカッコイイ画面が撮れる場所です。新幹線が映り込むと、現場に急行するぞ感が更にマシマシになる、京都サスペンス界きっての名所と言えましょう。
そして、そして!「科捜研の女」栄えある初回冒頭シーンが、まさに五重塔と新幹線を背に、ここをサイレンを鳴らして走る覆面パトカーなのであった!!!カッコイイ!!!(但しマリコさん本人の初登場は事件現場のゴミ漁り。そして汚部屋住人)
新幹線キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
同アングルで警察車両が走る場面は、バンクしてあるのかと疑うほど他の作品でも良く見ます。 大抵はドラマ冒頭か事件発生現場急行のカットですが、「狩矢父娘シリーズ」ではラスト近くで「和美がピンチ!急げ!」という緊迫感を醸し出しています。(ここと二条城前の堀川通の俯瞰が概ねお約束)
緊急車両抜きだと「新旧が共存する普段の京都」という感じになって、これはこれで使われる汎用性の高さもあります。(「京都地検の女」S5-1話など)
人は下を行く
行ったり来たり
嵐山高架道路や駅伝中継でおなじみの宝ヶ池駅近くの高架道路がクルマ専用のように(駅伝の際は特別に人が走れる)、残念ながらここも人が歩いて渡ることはできません。という訳で、自分で運転してドラレコで確認…は無理なんで、タクシー車内から撮影だ!
新幹線の高架を潜る
「おみやさん」ではココが先に
ここが使われたシーンで最も印象深いのは、「おみやさん」S6-11話。パトカーが2台、後続車の赤色灯からの目線で、上の写真のように珍しく東寺方面へと南下しています。次に画面が切り替わって、いつも通り五重塔を背にパトカーが画面手前に坂を降りてきます。
一瞬気が付きませんが、陸橋を南に下ったと思ったら北だったという映像のマジックであるとともに、「いつもこっち側ばかりで、あっち(東寺側)は使わないの?」という素朴な疑問に応えてもらった気がしました。